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行程
- 8月4日 浜松=静岡=芦安=広河原−白根御池BC
- 8月5日 −第4尾根−山頂−BC
- 8月6日 −下部岩壁取付き−BC
- 8月7日 −下部フランケ?−上部フランケ−第4尾根上部−山頂−BC
- 8月8日 −広河原=芦安=静岡=浜松
メンバー
青木、室伏、大西、金子さん(OB)
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初めて北岳バットレスに登りに行った。午後からは雨で、雷が鳴ったが早めに動いてクライミング中は降られずに済んだ。
下部は草付・虫が多くクライミングシューズをドロドロにしながらのワイルドな登攀、上部はボロイ残置の多いフェース登りだった。
text:青木 photos:青木
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8月4日 晴れのち雨
浜松5:30=静岡6:30=芦安=広河原11:10−白根御池BC14:00−就寝
浜松を始発で出発し、静岡で金子さんのに乗せてもらい芦安の駐車場へ行く。そこから広河原まではマイカー規制で
乗り入れられないので、バスか乗り合いタクシーに乗り換える。バスは1100円、タクシーは1200円だがタクシーのほうが
20分ほど早いらしいのでタクシーで行った。広河原からは登山道を3時間ほどでベースキャンプとなる白根御池小屋に到着する。
山に慣れていない1年生は登りがキツそうだった。自分も久しぶりで足が疲れた。
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8月5日 晴れのち雨
起床2:30−BC出発4:10−下部岩壁取付6:30−4尾根取付9:00−登攀終了12:00−山頂13:00−BC到着14:45
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混雑を避けるためルートに早く取付こうと暗いうちに出発する。20分ほど平らな道をトラバースすると二俣につき、
少し雪渓を歩きながら大樺沢左俣の登山道を登っていく。沢沿いの開けた道から樹林帯に入り、それを抜けると下部岩壁が
見え、岩に遭難碑のプレートがつけられた涸れ沢に出会う。
さらにトラバースすると水の流れる沢(C沢)があり、その右岸に道がついている。
木をかき分けながら登ると、視界が開けお花畑となりしばらく登ると雪渓の残る下部岩壁の取付きに着く。
この日は初めてで地図を見ながらいったので2時間以上かかったが、次回からは1時間半ほどで到着できた。
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下部岩壁はdガリー大滝を登った。出だしが急だが、越えると傾斜がなくなる。このときは途中で切って2Pで登った。
第4尾根には、ここから右のピラミッドフェースの中の草付バンドを途中でピッチを切りつつトラバースし、樹林帯を登り、
ガレたcガリーに入る。ロープをしまうのが面倒なのでコンテでロープを運ぶ。ガレ場はクライミングシューズだと足が痛い。
ガレ場をつめるとペンキで「4」のマークがあり、それに導かれて濡れた泥スラブを上がり、踏み跡を左に上がると広い取付テラスに出る。
ここまでルーファイをしながらだと結構時間がかかる。ここからは傾斜のない岩登りとなる。
傾斜のないクラックを越え、スラブをロープいっぱいに伸ばして木でビレーし、ピッチを伸ばす。
リッジに出て現れる2mほどの垂壁は右の傾斜のゆるいとこへ逃げた。マッチ箱から懸垂して、支点の少ないスラブを上がると
リッジ上のクラックに出て、簡単そうな左の凹角へ行ったが支点が少なかった。
トポには1Pでいけるとあるが枯れ木テラスまで行けずにリッジをクライムダウンして少し下でビレー。
ここから少し上がって大きな溝を越え、傾斜がなくなり終了。
ロープを片付けて休憩、ちょっと上がると平らなところがあり、そこから登山道へ向かうしっかりした踏み跡をたどり20分ほどで山頂に着いた。
ギアを片付けてる頃から雨が降り出し、山頂から下るときには土砂降りになり、雷が鳴って怖かった。
草すべりを1時間半ほどで御池BCに戻った。
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8月6日 晴れのち雨
起床3:00−出発4:30−下部岩壁取付6:00−御池BC8:00−就寝
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寝坊した。朝から雲が多く、天気が悪かった。サトル(大西)が疲れて登れないといってテントに残った。
取付まで歩いたところで室伏も肘が痛いと言い出し、金子さんと2人で登っても仕方がないということで、
登らずレストにすることにした。下っているとき晴れ間がさしてきたものの昼から雨が降り出し、結局取付かなくて良かった。
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8月7日 快晴
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起床2:30−出発3:50−登攀開始6:00−登攀終了12:00−山頂13:00−御池BC14:50−就寝
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雨は夜のうちにやんで快晴になった。1年生2人も復活。ルートは下部フランケ〜Dガリー奥壁にした。
朝日を背に慣れたアプローチをたどり、dガリー大滝から取付く。今回は途中で切らずに1Pで登ったがロープが重くなるし、
上のほうは支点が少なくて嫌だった。ここから左のルンゼを目指しガレ場を少し歩き、残置の少ない易しいルンゼを登る。
日が当たると、前回はほとんどいなかったアブが大量に群がってきて不快だった。
ルンゼを抜けると広大な草付きの斜面が広がっていて、ルートとなりそうな弱点が見当たらなったのでまっすぐ登ることにして、
簡単そうだったのでアプローチシューズ登り始めた。
ところが残置・クラックもなくランナーが取れず、ロープが重くて落ちそうになり、不安定な体勢で恐る恐るクライミングシューズに
履き替え突破した。草付を2Pほど登り、その後簡単なルンゼを登ってまた草付を上がりかぶった凹角の下でビレー。
かぶった凹角は、残置もありカムも使えてランナーをたくさん取りながら越える。高さにして数メートルだが、腕を使う登りができて楽しい。
その後、草付の中のクラックをしばらく登るとマッチ箱が見えて、上部フランケを登っていることに気づいたが、
そのまま第4尾根に合流することにした。
前回左の凹角に逃げた所は右のカンテへ行ったが残置がぼろくて嫌だった。
そして枯れ木テラスを越えてハイマツでビレーして終了した。
かぶった凹角は上部フランケ2P目のようなので、下部フランケの横の草付を登って直接上部フランケに入っていたようだ。
僕らが登ったラインにも、残置スリングのかかった比較的しっかりしたビレイ点が適当な間隔であったのでそのまま登ってしまったのだった。
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8月8日 快晴
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起床3:15−出発5:30−広河原6:40=芦安=静岡=浜松
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支度をして帰る。広河原までは下りで1時間ほどと近い。
天気も良く、登ってくる人とたくさんすれ違った。
芦安で風呂に入って、車で静岡の部室まで乗せてもらって片づけをして電車で帰った。
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総話
下部の広大な草付アプローチ、大量の虫、ボロイ支点でのランナウト等、初めて行ったバットレスは現代風のクライミングというよりは
昔ながらの登攀というほうがぴったりくる。日本の山はワイルドだ。
傾斜もなく、ほとんど山登りのようで足が疲れた。
人が行っている割には剱なんかよりも支点がボロイと思った。
特に間違って登った下部の草付帯は、ハーケンを打ちたくなった。
クライミングで落ちはしないが、ロープの重さで落ちそうで怖かった。
安全に登ろうとすればハーケンを打つべきだが、打つのも抜くのも時間と労力がかかる。
自身の高いクライミング能力を持って、危険なランナウトもスピーディに通過するのがアルパインスタイルなのだろうか。
ただ、時間がかかれば雨が降ったりして危険が増すのも事実で、残置を利用してスピードを上げるのとどちらがいいのか。
こうした葛藤にうまく折り合いをつけて登るしかないようだ。
しかし、こうした状況もバリバリと登っていけるような強いクライマーになりたい、やっぱり山はいいなと改めて思った。
山を見上げて登れそうなところを見つけて、残置のないラインを自分たちがプロテクションをセットしながら登るという本来の
登山を、夏だろうが冬だろうがいつか実現させたい。
そのためにこれからトレーニングを積みたい。去年に実現しなかった冬のバットレスをやりたい気持ちがまた起こってきた。
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